「サア!俺ニソノ魂ヲ!!死神ノ美味ソウナ・・・」
「ちょ・・・あっ・・・・あぁぁぁぁっ」
一瞬、あなたの顔を思い浮かべた。
――――――――――・・・
もう、手が冷たい。
あたしは虚にやられた。
きっと死ぬ。
「おい、!!」
「しゅ・・・へ・・」
声もちゃんとでない。
さっき、のどを傷つけられたからだろうな・・・。
目の前には涙を浮かべた修兵があたしの手を握る。
あったかい・・・ってまだわかる・・・。
「あ・・たか・・・い」
「・・なんで応援呼ばないんだよ・・・っ」
「・・・ご・・め・・ん」
女だからって、弱いって言われたくなかったの。
修兵は女たらしって誤解されやすいから、
変なうわさばっかり立つでしょ?
あたしが何かあると、「檜佐木副隊長の彼女だからって・・・」とか「これだから・・」
とか言われちゃうでしょ。
・・・ごめん、意地張っちゃった。
「・・・なぁ・・・・もうすぐ、四番隊が来るからな・・」
「・・・」
無理だよ。もう死んじゃう。
自分で分かる。死が近づくのが。
目の前に映る彼が、見えなくなる。
「しゅぅ・・へ・・・ぃ」
「なんだ・・・?」
顔を近づける修兵の耳元でささやく。
『愛してる』の言葉を。
声にならなかったかもしれない。
修兵の涙が顔につく。
そんなに、泣かないでよ。
「・・・・っ・・・」
名前を呼ぶ声がした。
――――――――――・・・・
ねぇ、修兵、
もし生まれ変わったら
一番に会いに行きます。
次は恋人にはなれないかもしれないけど
お友達くらいにはしてもらえるかな・・・?
伝えるたいことは多すぎて、
今更になって気づくことが多かった。
ねぇ、修兵、
愛してくれて、ありがとう。
愛してる。
一生会えなくとも、あたしの一番はあなたです。