現在、午前一時。本日の仕事終了。




「疲れたな・・・さすがに・・・・」




大きく伸びて、席を立つ。


東仙隊長のいない九番隊は、本当に穴がぽっかりあいたみたいで、

俺はそんな中でも九番隊の指揮をとらなくてはいけない。




仕事も倍に増えたし・・・。


そんな嫌なことばっかりの俺にも、最近少しだけいいことがあったりする。




「ほら・・・、終わったか?」




この机でぐっすり寝ているのは俺の現在片思い中の彼女。


東仙隊長がいなくなってから、補佐であるも頑張ってくれている。







でもは、東仙隊長に惚れていた。多分、今も。



そのいつも大事そうに持っている手帳に挟んである写真にも

東仙隊長が写っていることを俺は知っている。





「おい・・・・・」



細い肩を叩いてやると、はやっと起き上がった。



「んぁ・・・・隊長・・・・?」

「おい、・・・俺は・・・・」


「隊長・・・帰ってきてくれたんですねぇ・・・」




ぎゅうっと俺の腕を掴みながら、幸せそうな笑みを浮かべる。




「寝ぼけてるのか・・・?」


「東仙・・隊・・・長ぉ・・・・実はですねぇ・・・」



「・・・」




は、幸せそうな笑みを浮かべたまま俺を見る。



俺すら、東仙隊長に見えるほどこいつは・・・。







「最近、檜佐木副隊長とお話できるようになったんですぅ・・・」



「え・・・」



「前から、相談してた・・でしょう・・・・?えへへ・・・」



・・・」


「ほら・・・今・・・・・だって・・・」






だんだん、どこかふらついていた声がしっかりしてくる。





「・・・檜・・檜佐木・・・・・副隊長・・・・・?!」



「あ・・ああ。」



「あ・・・あわっ・・・・ご・・ごめんなさいっ!!えっと・・・」





突然、慌てふためく


さっきのは、本音なのだろうか。




「えっと、仕事・・・終わりましたので・・し・・・失礼しますッ・・・!!」




俺が考えている間にマフラーを巻いて、もう支度し終わったが話し掛ける。



「え・・・・・・」




「それでは、お先にして失礼・・・」





ドアに手をかけるを、今掴まなくては。と直感で思った。




・・・っ!!」



「は・・はい?」






「さっきの寝起きのこと・・・」





それだけ言うと、顔が真っ赤になる


覚えていないわけ・・・ないみたいだ。





「赤くなるってことは、期待してもいいのか?」



「・・・・・はい。」





更に赤くなるを引き寄せて抱きしめる。







「副隊長・・・?」



「俺も、好きなんだよ・・・」







「ふぇ・・・う・・嘘・・・っ・・・・」





顔を上げたの目にはなぜか涙が浮かんでいた。





「嘘じゃねぇよ。」





その涙を指でぬぐってやる。






その後、軽く触れ合うだけのキスを交わす。








「・・うれしい・・・です。」




「俺も、それは一緒。」








顔を見合わせて、はにかみながらもう一度キスをした。
















写真には、俺と東仙隊長が写っていた。