「ねぇ、ひーばーりさん」



「何?」



「起きたいんですけど」








「起きれば?」って冷たくあしらう雲雀さん。

あたしの彼氏であり、並盛の超怖い風紀委員長さんだったりする。



で、今の状況は朝日の眩しいあたしのお部屋に雲雀さんのお迎えが!!

・・・・ってか遅刻したからお迎えが来ちゃったみたいな。もうトンファーで一回殴られた。

へへーん。なれっこだからちょっとしか痛くないもんねー。





「おーきーたーいー」


「煩いよ、ってか堂々と遅刻かい?」


「えーだって昨日遅くまで・・・」


「もういいから、ちゃっちゃと起きる」


あたしは首を振って、雲雀さんに別の話を始めた。



「ってか雲雀さんはあたしのこと好きー?」




「嫌い」


「ひっどーい。じゃあなんで彼女「が言い寄ってきたんでしょ」






またまた。雲雀さんに告白したときの顔、よーく覚えてるもんね。

「好きです」って言ったら雲雀さんは後ろを向いて「勝手にすれば?」って言ったけど、

耳が赤かったもん。絶対あたし達両思いだよ!!





「あたし、白雪姫にあこがれてるのー」


「で?」


「王子様のちゅ「気持ち悪いから、とにかく早く起きてくれるかい?」




もーいいもんね!雲雀さんが「ちゅー」してくれるまでここから動かないんだから!!

なんで「ちゅー」にこだわるかっていうとね、雲雀さんと付き合い始めて二ヶ月たつんだけど

いまだに「ちゅー」したことないんだよ?!ありえないよね?!もしやシャイボーイか?!


いや、雲雀さんはシャイボーイだよね?!こんのツンデレ男が☆




、誰がツンデレだって?」


「なんでココロの声聞いてるの?!」




「・・・ちょっとコーヒー入れてくる」


「え?あたしに?」


「自分のために決まってるでしょ」



そういってあたしの部屋を出て行った雲雀さん。

あーあ。ツンデレっていったから絶対怒っちゃったよー・・・

でも「ちゅー」してくれるまで動かないんだから!






















「・・・・寝てるわけ?」



「・・・」





あれからちょっとしてコーヒーの匂いを漂わせた雲雀さんが入ってきた。

でもでも絶対反応してやんない!!目ぇつぶったまんまなんだから!寝てるフリだ!!




「・・・・ちょっと・・学校、行かない気かい?」






あれ、雲雀さんもう学校行く準備してない?!薄目を開けると、鞄に書類を詰めている雲雀さんが見えた。

あーあ。今日も「ちゅー」なしかぁ・・・あ、雲雀さんこっち来た。目、瞑らなきゃ。






「・・・・・」



「・・・・・」














ちゅぅっ














・・・へ?雲雀さん、今の音は・・・今の体温は・・・


「ちゅー」・・・の音だったよね?



うん、絶対そうだった。








「・・・・もう恭弥でもいいんじゃないの?恋人なんだから・・・」








え?雲雀さん、寝てる(フリの)あたしに独り言?!

か・・可愛い!ってか普段こんな感じで話さないよ?!こんな優しそうじゃないよ?!


・・・ほら、やっぱりツンデレじゃないか。







「あと、10分しか待ってあげないから。」








じゃあもう5分したら起きようかな。



起きたら「恭弥、ちゅーしてあげる」って強引でもちゅーする。


んで、一緒にコーヒー飲もう。トーストも焼いて・・・今日は学校行かなくていいや。

あれ?マグカップ二つ持ってる・・・?ふふ、やっぱり恭弥が大好きだ。



















素敵な朝が始まるね。










雲雀さんは遅刻したヒロインを起こしにやってきたっていう設定で。

もう二人とも学校行くことは諦めております。


これは「ツンデレ革命」様に提出!

素敵な企画に参加できてよかったです!!