「構ってヒバリン」
「・・・うるさい」
「ヒバリンっ♪」
「・・・・・・」
なんでこう、彼女ってウザいんだろう。
最初はちょっと彼女が面白かったから彼女にしてあげたけど、
さすがに毎日こうやってやってきては「ヒバリン」と呼ばれ、
何度噛み殺したくなったか分からない。(彼女だから手を出さないであげたけど
「書類、一緒にやってあげようか?」
「いい。手間が増えるだけ」
「ひっどーい」
ぷくーって顔を膨らまして・・・どこの少女漫画の反応なわけ?
ありきたりな表現方法やめなよ。
「もーいいですっ!!寝てます!」
寝るの?しかも僕のソファーで?涎たらさないでよ?
ってか・・・スカートから素足見えてるけど?
「欲情しないでよ?」
しないよ。君みたいな貧乳なんかに。
――――――――――・・・
「はぁ・・・本当に寝てるよ・・・」
目の前にはソファーに横たわって寝ている。
もう、涎たらして・・・君、本当に女子かい?自覚あるのかな?
「帰るかな・・・」
君、置いてく事にするよ。
多分草壁が来てくれるはず。せいぜい襲われないといいね。
襲わないと思うけど。
「ヒバ・・リ・・・ン」
またヒバリン?ほんと、ふざけないでほしいよ。
しかも寝返りうったらパンツ見えちゃってるよ?
「はあ・・・この馬鹿・・・」
「・・好き・・・・」
告白されてもねー・・・もう彼女なんだよ?
「んっ・・・」
あぁ。寝ていれば可愛いのに。
起きれば本当にうざったいんだから。
「いか・・・な・・・・い・・で」
わかったよ。そんな切ない声で言われるとね、
行きたくても行けなくなっちゃうじゃない。
でも、起こしてなんてあげない。
起きるまで待っててあげるから。
キスで起きるお姫様なんて、僕には必要ないんだからね
「愛してるよ」
自分で言って笑えてきちゃったよ。
キスで起きるお姫様も、ガラスの靴をはいたお姫様よりも
馬鹿なお姫様を愛しちゃったみたいなんだ。
ま、君は今の言葉聞いちゃいないんだろうけどね。
それでいい。
それがいい。
my princess
早く起きてよね、