タイムリミット
「じゃあまたね、ちゃん」
「ええ。また、明日」
ちょうど、10代目に仕事が入った関係で、さっきの質問はあいまいに終わってしまった。
「・・・よかった・・」
え?あたし、何言ってるのよ。何がよかったの?
この質問を答えなくてよかったと思ってるの?
あたしが好きなのは「ここで何してるの?」
声がするほうを向けば、
黒い髪が綺麗なあなたがいた。
「きょ、恭弥・・・」
「いまだに辛気臭い顔して・・・明日結婚式でしょ?」
「ちょっと考え事してただけ。」
「」
「ごめん、忙しいから。」
あたしは、恭弥の横を走って通り抜けた。
「」
「きゃぁっ・・・んっ・・・」
通り過ぎようとした瞬間、恭弥に腕を掴まれて、
体を引き戻されて・・・
キスされた。
「んはぁ・・っ・・ぁ・・」
唇がゆっくりと離れる。
「、心に隙があるなら・・・」
「恭・・弥・・・」
「君を奪うつもりだよ」
恭弥は、少し笑った。
そして、あたしの手首を離した。
「ど・・どうして・・・」
「・・・僕のこと好「う、自惚れないでよ!!」
「自惚れてる?ホントのことでしょ?」
「・・・ち・・ちが・・・」
「なら、なんで・・・少し、口元がゆがんでるの?」
ああ。あなたはあたしの心をかき乱す。
ねぇ、何がしたいの?
「嬉しいんでしょ?」
「そ、そんなことないっ・・・!!」
「僕、知ってるよ?」
「何を・・・」
「君たち、まだ婚約届けだしてないんでしょ?」
「!!」
そう、明日が結婚式だけどあたし達はまだ婚約届けを出してない。
なんというか、結婚式を挙げた後に出しに行こう。って武が言うから・・・
「それが・・どうしたの?」
「まだ、時間あるなって思っただけ」
「何の時間よ?」
「だから、
君を奪う時間」
あなたは、どこまでが本気なの?
...To be continued