花嫁の答案用紙
「10代目、いますか?」
「ああ。いつもの部屋にいるぜ」
「そう!ありがとっ♪」
あたしはまたここに来てしまった。
できれば、こんなところには来たくない・・・。
恭弥に会うかもしれないから、ね。
いや、なんか気まずいし・・・!!しかも、会っちゃいけない気がする。うん。
「10代目!」
「あ、ちゃん!!」
部屋に入ると、コーヒーを飲んでいる10代目がいた。
10代目はあたしに気づくと、ソファーから立ち上がって、コーヒーの準備を始め、
あたしにもソファーに座るように促す。
「で、今日はどうしたの?」
「えっとね、仲人のことで来たの!!」
「そっか・・・とうとう、明日だもんね」
「はい!!急なんですけど・・・」
「大丈夫、当日はちゃんとあけてあるから」
にっこりと笑った10代目は、あたしにコーヒーを渡してくれた。
ああ。10代目はいつも優しい笑顔をしてる。
武もそうだけど、ボンゴレの人は、みんな・・・恭弥を除いてだけど、
やさしく笑っていると思う。それは、すごい素敵なことだと思う。
「ねぇ、10代目」
「何?」
「あたし、幸せそうに見える?」
「え?急にどうし「見える?」
ねぇ、なんでそんな困ったような顔をするの?
あの笑顔で「見えるよ」って言ってよ。
お願い。幸せの証拠をあたしに頂戴。
「・・・そう聞くって事は、幸せじゃないんだよね」
「・・・え?」
「ちゃん、」
「はい・・」
「ちゃんは誰が好きなの?」
神様。あたしは、どこで何を間違ったの?
あたしは間違ったことをしたつもりはないよ?
間違ったのは、あなたよね?
あなただと、言って。
...To be continued